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| ベトナム統一鉄道の旅 5.ハノイ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
同じコンパートメントのほかの乗客は60〜70代ぐらいの年配の男性と20代らしい男性。若者が面倒をみているので最初は親子かと思った。定刻に発車すると間もなくミネラルウォーターの小瓶が配られ、次いでタダご飯が来た。内容はニャチャン−フエ間の昼ごはんと同じで代わり映えしない。向かいの席のおじいちゃんは食事が終わると早速寝る仕度を始めた。窓の外も暗くなってきたので、こちらも早めに寝ることにした。
夜中に息苦しさを感じて目が覚めた。暑い。なんと暖房が入っている。ベトナムで暖房車両に乗るなんて全くの予想外だ。つい数日前はサイゴンでエアコンをガンガンにかけても「アヂ〜」と騒いでいたのに。上段は熱気が上ってきてさらに暑いらしい。いつの間にか、向かいの上段に寝ていた若者が降りて、変わりに若い女性が乗っていた。彼女が「暑い」と騒ぎ始めた。もちろんベトナム語だから正確には分からないけど、たぶんそう言っていたはずだ。下段のおじいちゃんは微動だにせず寝たままだ。天井の電気をつける。夫がコンパートメント内に暖房スイッチがあるかどうか探すが分からない。どうもないみたいだ。車掌を探しに行ったけどいなかった。 しかたなく通路側の窓を開け、コンパートメントのドアを開けて寝る。物騒だし、通路の灯りが入ってきて寝にくいのだが、あの息苦しさはちょっと我慢できない。しばらくすると、ほかのコンパートメントの人たちも起きてきた。真っ暗だった線路の周りにも人家の灯りが見えてくる。ハノイが近いらしい。間もなく列車は静かにハノイ駅にすべり込んだ。5時到着のはずが、定刻よりも少し早い。あたりはまだ真っ暗だ。明るくなるまで駅の待合室で時間をつぶす。
さすがに首都だけあってハノイ駅は大きい。灰色で無骨な感じの建物だ。駅で働く女性はアオザイを着ていない。サイゴン駅と全然違う。同じベトナム国鉄でも制服が統一されていないというのもヘンな話だ。ハノイは女学生の制服もアオザイじゃないみたいで、アオザイ姿の人はホテルの人など観光客相手に仕事をしている人しかみかけなかった。アオザイというよりも、中国の人民服に近い色気のない服を着ている人が多い。 ■二昔前の上海!?
サイゴンはよくいえば大らか、悪く言えばいい加減な商業の町というイメージ。ハノイは地味で堅実な町といったイメージだろうか。市バスに乗った際、窓ガラスに2000ドンと書いてあったので、2人分の4000ドンを車掌に払おうとしたら、笑顔でいらないと言われた。終点が近かったせいだと思うけど、サイゴンだったらちょっと考えられない展開にビックリ。そうかと思うと、天秤棒で野菜や果物をかついだおばちゃんが、「あんたこれを持って記念写真を撮らないか?」とか「私の写真を撮らないか?」と寄ってきたりする。サイゴンではそんな人いなかったな。 ホーチミンの墓とか博物館には興味ないので、旧市街を歩き回ったほかに観光したところといえばホン川(紅河)にかかるロンビエン橋ぐらい。ガイドブックによると、エッフェル塔で知られるフランス人のエッフェルが設計したという。かつては美しい橋だったんだろうが、ベトナム戦争を生き延びた今では恐ろしくボロッちい年代物。線路の両側に自転車・バイク用の通路があって、さらにその脇が歩道になっているのだが、途中で歩道がはがれている部分もあって歩きにくい。高所恐怖症の私は途中で怖くなってきた。ホン川は幅が広く、途中の中洲あたりまで歩いたところで力尽きて引き返す。
ハノイでは1泊2日をすごしただけ。しかも半日以上を近郊の温泉訪問にあてたので、ゆっくり観光する時間はほとんどなかった。有名なハロン湾、焼き物で知られるバチャンなどにも行かなかった。我が家にしては珍しくお土産を買った。竹でできたボウルとおそろいのトレー、木製のお箸のセットだ。あちこちのお店で同じような商品を売っている。あちこち物色した末、ほかの店より高くて品質の良い物を置いている店で1組7ドルで4組買った。帰ってきてから数カ月でボウルの外側がはがれかかっている…。 ■ホテル 1泊しかしないので宿探しに時間を費やすわけにいかず、ハノイの宿もベトナムゴーの掲示板を参考にする。比較的評判のよかったClassic 1 Hotelに決めた。グレードが3段階ある部屋の真ん中で、ツインルームが25ドル。一番安い部屋だと窓がないかもしれない。ここはほかのところと違い、朝食込み。あとチェックアウトの際に10%のVATを別途徴収されたのもここだけだった。部屋もサービスも特筆すべきところはなく、特にお勧めはしない。
ただ1階にはインターネットルームがあり、宿泊客は自由にパソコンを使える。日本語を書けるパソコンも2台あったのはよかった。食事をするスペースは狭い。朝7時のオープンと同時に行ったらすでにほぼ満席、合席は必至だ。メイン(サンドイッチやお粥など)1種類と飲み物2種類をオーダーできる。 ■食事
ハノイにもおしゃれなお店はある。時間があまったときにリトル・ハノイというカフェに入った。客は外国人旅行者ばかり。ここでアイスコーヒーと揚げ春巻き(ヘンな組み合わせだ…)を頼んだ。春巻きは皮が薄くてパリッと挙がっていてエビの味がしっかりして絶妙。こんなおいしい春巻きってほかに食べたことないかも。ベトナムで入った店で唯一ここだけ伝票がドル建て表記だった。アイスコーヒーが0.85ドル、春巻きが3.25ドルで合計のドン換算は6万4400ドン。なぜか懐かしいカオマのランバダがかかっていた。(完) |
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