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| ニュージーランドの旅 4.悪徳ホテルの眠れぬ夜 | ||||||||||||||||||||||||
夜行列車で朝7時すぎにオークランドへ到着し、市バスで中心部に出て宿を探す。バックパッカーズに行ったら「11時以降でないと空室があるかどうか分からない」と言われた。とにかく宿を確保したかったので、近くのHotel de Brettに行ったら10時以降ならチェックインできるという。そこに決めて荷物を置かせてもらい、観光に出かけた。宿泊料は前払い。80ドルのところを「地球の歩き方」を見せて2ドル割り引きになるはず。ところがフロントにいたお姉さんは「70ドル」といってさらに割引してくれた。ラッキー。得した気分になったけど、なんで割引してくれたのかは夜になって分かった。
それを聞いた私も怒りが爆発。着替えてフロントに降りていった。「あなた、チェックインの時に説明したとか言ったらしいけど、そんなことは一切聞いていない。ウソつくんじゃないわよ」とケンカ腰で言ってやったら、「そのことについては謝るわ」と言ったけど、音楽についてはラチが明かない。「ほかのホテルに空室状況を聞いてみたけど、部屋があったのはCity Central Hotelだけ。そこは142ドルなの。あなたたちがあと72ドル出せば泊まれるわよ」 このバカ、なんで騒音被害者の私たちがお金を払わなくちゃいけないのよ。それに明日の朝は空港に行くだけだからニュージーランド・ドルの現金だってギリギリしか持っていないのに。「追加料金なんて払わないわよ。冗談じゃない」と言ったら、フロントにいた男の人(この女のボーイフレンド?)が「違う、違う。大丈夫だよ。このホテルが全部負担するんだから」と言う。バカ女はそれをさえぎり「違うわよ。こっちは部屋代としてもらった70ドルを返金するだけ。差額の72ドルは彼らの負担よ」なんて言っている。
いったん部屋に戻りガイドブックで中央警察署の場所を調べたら、歩いていくにはちょっと遠いみたい。でも、ほかにやることもないし、夫は私よりももっと怒っていて「タクシーで行こう」ということになる。これだったら、警察署内にあるはずの収容施設にでも泊めてもらったほうがいい。 さっそくタクシーで中央警察署に乗り付けたけど、出てきたのはやる気のなさそうな、のっぺり顔のおっさんだった。事情を説明したら「そこにいくら払った?」「70ドルです」「いいかい、そのお金を返してもらって、ほかのところを探して泊まりなさい」「でも、ほかのところも満室なんです」「私に言えるのは、70ドルを返金してもらって他のバックパッカーズに泊まりなさいということだけだよ」という不毛の会話を交わしているうち、後ろにはほかの陳情者?が並び始めていた。そういうわけで、中央警察署への届け出は全くの無駄足に終わった。
日本で生活していると人種差別を実感することはない。アメリカや南アの有色人種(黒人)差別は、遠い国の話だし、日本での差別問題(在日韓国人など)もいってみれば他人事。大方の日本人は差別することはあっても、差別されることはない。それが一歩日本を出ると立場が一転。『嫌われる日本人』『差別される日本人』という現実に直面してしまい、ナイーブな私はすぐにへこんでしまう。
メールにはHotel de Brettでの私たちの経験を説明し、「昨年は中国、パキスタン、キューバにも行きましたが、Hotel de Brettのような野蛮な扱いはどこでも受けませんでした。それどころか、今までに行ったどこの国でもこんな扱いを受けたことはありません。どうぞ同ホテルの監督をお願いします」というようなことを書いた。 そしたら3時間後に返信が来た。現地時間の夜9時ぐらいに送信しているから、勤務時間外に私のメールを見て返事をくれたらしい。「あなたのメールを読んで本当にびっくりしました。私たちのオークランドでそんな不愉快な経験をされたなんて残念です。そのホテルに直接連絡をとって説明を聞き、その内容をあなたに伝えましょう」とある。オズボーン氏の誠意あるメールに少しホッとした。そしてこの文章を書いている4月23日、Hotel de Brettのマネージャー、エマ・クラークから電子メールが来た。「あなたがツーリズム・オークランドのオズボーン氏に送られたメールの件ですが、不愉快な思いをさせてしまったことを心からお詫びいたします。つきましては宿泊料を全額返却いたしますので、郵便物の送り先を教えてください」とあった。このへんで許してやっか。もちろん、お金は返してもらうつもり。 (おまけ)このホテルの件ですっかり被害妄想に陥っていた私は、香港から成田へのキャセイ航空搭乗時に「お客様の座席は変更になっています」と言われて驚き、「事前にシートリクエストをしているのにどうして?」と詰め寄ってしまった。そしたらビジネスクラスにアップグレードされていたのだった。キャセイのグランドホステスは「アップグレードなのに…」とちょっと脅えていた。 (後日談)6月21日に届いたセゾンカードの明細によると、5月2日にホテル代が返金されていた。これにて一件落着。→5旅の実用情報へ |
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