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ニュージーランド旅行 2.ミルフォードサウンド

 クイーンズタウンは欧米人に人気のある湖畔のリゾートタウンだ。毎年秋に旅のランキング特集を掲載している米トラベラー誌で、「世界のベストタウン」ランキングの常連になっている。町の規模はインバーカーギルよりも小さいけど、しゃれたレストランやみやげ物屋が多い。バンジージャンプ発祥の地として知られるアウトドア派向けの町でもある。近くの丘にゴンドラ(ロープーウェイ)で上れば、町と湖と山を一望できる。欧米で人気のあるのもなるほど、とうなずける。

クイーンズタウンの夕景
展望台からみたクイーンズタウンの夕景
宿の前から湖を望む

タイ料理を食べた

 私は市場をぶらぶら歩いて写真を撮るのが好きなので、本当はもっと雑然としている町が好みなんだけど、たまにはこんなおしゃれな町も悪くない。私たちの湖畔の宿(Thomas's Hotel on the Waterfront)の向かいにあるタイ料理屋でニュージーランド名物のラムとサーモンを使ったカレーなどを食べたら、なかなかおいしい。20ドル弱(約1000円)。日本食レストランもあるから、年配の人でもそれほど食事に困ることはなさそうだ。
宿のまん前から湖を望む(左)。おいしかったタイ料理(左)

 クイーンズタウンから南島最大の観光名所であるミルフォードサウンドまで行く日帰りのツアーに参加した。ツアー催行会社は何社もあるけど、大手はグレートサイツとフィヨルドランド・トラベルの2社。前日の朝、観光案内所でグレートサイツの予約を申し込んだら既に満員。現地ツアーが満員で参加できないというのは初めての経験だ。

 クイーンズタウンは欧米人に人気のある湖畔のリゾートタウンだ。毎年秋に旅のランキング特集を掲載している米トラベラー誌で、「世界のベストタウン」ランキングの常連になっている。町の規模はインバーカーギルよりも小さいけど、しゃれたレストランやみやげ物屋が多い。バンジージャンプ発祥の地として知られるアウトドア派向けの町でもある。近くの丘にゴンドラ(ロープーウェイ)で上れば、町と湖と山を一望できる。欧米で人気のあるのもなるほど、とうなずける。

ミルフォードサウンドへの観光バス バスには天窓がある
夕観光ポイントにについたツアーバス(左)。天窓があって座っていても雪を頂いた山が見える(右)

 フィヨルドランドのツアー(165ドル+日本食のお弁当27ドル=192ドル、約1万200円)はまだ空きがあるというので、必然的にこちらに参加することになった。日の出前の6時50分に集合し、バス数台を連ねて出発する。ほかの会社のバスも合わせたら10台以上のバスがミルフォードサウンドに向かう。秋の初めとはいえ、結構寒い。9時すぎに朝食休憩地のテアナウに着いたら、クイーンズタウンよりもさらに寒い。みやげ物屋には「ミルフォードサウンドのきょうの天気。 青空で上空に雲も。寒いのでコートを持っていきましょう」と書いてある。ちょっと不安になる。 

山の上の方には雪が残っている

 ミルフォードサウンドに近づくにつれ、晴れてきた。バスは天井にもガラス窓があるので、日差しが暑いぐらい。さらに進むと山の頂には残雪も見えるようになってきた。やっぱり寒いところなのかもしれない。
 途中、何ヶ所かで写真撮影のための休憩がある。まず、日光の戦場ヶ原みたいなところ。しばらくすると道はブナの林に入った。その先のミラーレイクは、あまりにも多くのバスが止まっていたので、バスを止めるスペースがなく、帰り道に寄ることになって素通り。氷河の侵食によるU字型の谷がしこかしこに見えてくると、しばらくしてホーマートンネルに着いた。ここは氷河の雪解け水が細い滝のようになって流れ落ちているところ見物。ライトのない長いトンネルをくぐると、さらに景色は良くなる。

テアナウを出てから2番目の休憩地点。川の水を飲むことができる

 道に並行するように川が流れている。こんなに透き通った川を見たのはいつ以来だろう。ちょっと思い出せない。ひょっとしたらニュージーランドは「環境破壊」という言葉から一番遠い国かもしれない。なんせ人がいない。飛べない鳥キウイがもし、ほかの国に住んでいたらとっくの昔に滅びていたことだろう。

 正午すぎにミルフォードサウンドに着き、1時ごろに出るフィヨルド観光の船に乗りかえる。天気はさらに良くなり快晴。ニュージーランドで一番雨の多い地域だと聞いていたから、ウインドプルーフのヤッケに傘まで持ってきたのに拍子抜け。おまけにニュージーランドに来てから一番気温が高い。テアナウのみやげ物屋で「寒いからコートを持っていきましょう」という表示を信じて防寒具を買った人がいたら、文句が出るかもしれない。

 なんと船の乗客は日本人を先頭に、韓国人、中国人、台湾人とアジア人ばかり。カナダ国旗のワッペンをデイパックにつけた白人のカップルもみかけたが、すごく居心地が悪そうにしている。船内のアナウンスは英語のほか日本語、中国語、韓国語と続いた。どうやら旅行会社各社がアジア人をまとめているらしい。そういえば、ミルフォードサウンドまでのバスも、最初は日本人の多いバスに乗るように指示されたけど、古い型のバス(天井に窓がない)だったから、「あっちのバスに乗りたい」とわがままを言い、「日本人ガイドが乗っていなくてもいいなら」とOKしてもらった次第だ。

ミルフォードサウンドの一番有名な景色
ミルフォードサウンドの船着場にクルーズ船が戻ってきた

お昼は日本食のお弁当

 前もって予約しておいた日本食のお弁当を受け取る。あとはピクニックランチ(11ドル)か、ビュッフェ(24ドル)。いかに日本人観光客が多いか、このメニューからも分かろうというもの。ちなみにツアー料金は、お弁当付きの方がビュッフェよりも高い。日本人のガイドさんも乗っていて、「お兄さん、お椀のふたを開けてくれる?」なんていうツアー客のリクエストにこたえている。「ビュッフェのお客様は船底にいらしてください」なんていうアナウンスがあって笑えた。あとで偵察にいった夫によると、ビュッフェの内容はたいしたことなく、お弁当より安いのももっともという感じだったとか。
こんなところで日本のお弁当を食べるとは思っていなかった

 私たちは急いでお弁当を食べてデッキへ。回りの山々は切り立った斜面がそのまま海に落ち込んでいる。滝が海に注ぎ込んでいるところもある。フィヨルドなんだから当然とはいえ、絶景だ。しばらくすると、昼食を終えた人が次々に出てきた。とてもニュージーランドにいる気はしないけど、天気がいいから気持ちいい。日向ぼっこしているアザラシもや群れをなして泳いでいるイルカも快適そうだ。

 船はタスマニア海に出たところで回れ右をして、反対側の岸に沿って船着場に戻る。1時間45分ほどの船旅を十分に堪能した。でも、もし天気が悪かったら、随分印象は変わっていたに違いない。帰りのバスは3時すぎに出発。運転手のジョンは飛ばし屋だ。自家用車を追い抜く観光バスなんて初めて乗った。帰りもテアナウで休憩があった。行きに見かけたみやげ物屋の天気予報の板は、「寒いのでコートを持っていきましょう」の部分だけ消されていた。ちゃっかりしている。

ミルフォードサウンド・クルーズの船上風景
クルーズも後半になるとデッキはすいてくる

 クイーンズタウンに戻ったのは8時ごろ。バスを降りるとき「すごく楽しかった。行って良かった。どうもありがとう」とお礼を言ったら、ジョンはすごく嬉しそうな顔をしていた。満足の一日だった。ミルフォードサウンドの印象は、たぶん天候に大きく左右されると思う。私たちはとてもラッキーだったと思う。 →3森林火災で足止めへ進む 


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