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| キューバ・トラブル旅行目次 8.一難去ってまた一難 | ||||||||||||||||||
ところが、である。片側3車線の広い道路なのに、タクシーはなかなか来ない。ようやく来たと思ったら、乗客が乗っている。もうすぐ2時になっちゃう。結構あせってきた。その後もタクシーは何台か通るのに空車はない。そのうち空車が来たけど、空港で呼ばれているのか、私を避けるように中央車線に逃げて行く。親切心からバスを降ろしてくれたのは分かっているけど、あのままバスターミナルまで行けばタクシーがいたに違いないと思うとすっごく後悔した。
50メートルほど先にある建物がふと目に入った。あそこまで行けば誰かいるだろう。何の建物だか全く知らないがズカズカ入っていって「私は3時25分の飛行機に乗るんですけど、タクシーがつかまらないんです」と言ってみた。入り口にいた人たちは相当驚いたみたい。何も聞かずに男性数人が出てきて、タクシーをつかまえようとしてくれた。でも、彼らでもタクシーを止められない。このとき既に2時15分。彼らが「空港のどのターミナルに行くの?」って聞くから「国際線だからターミナル3」と返事をしたら、みんなで「一番遠いターミナルじゃないか」なんて話し合っている。もうダメだ。頭をかかえてしゃがみ込んでしまった。
タクシーがやってきたのは2時半をすぎていた。グスタボに絵葉書を全部あげてしまったから、受付の女性にプレゼントするものが何もない。とっさにGパンのポケットに入っていた口紅を渡した。あとで考えると、彼女の名前も聞いていないし、使いかけの口紅をあげるなんて失礼だったかも。でも、その時の私はすっかり動転していた(いつものことだけど)からしょうがない。 「空港のターミナル3まで急いでください」と告げると、タクシーの運転手は「何時の飛行機ですか?と聞いてきた。「実は3時25分なの」と言ったら、運転手は仰天。「ターミナル3ていうと国際線でしょ。普通は2時間前に行くんですよね」。そんなこと十分知ってるワイ。私はせっかちで心配性だから、いつも絶対に2時間以上前に空港に着いている。今回は例外中の例外だ。
カウンターの外にはもう乗客はいなかったけど、カウンターの奥にアエロカリベの人がいて、無事チェックインできた。疲れがどっと沸いてきた。タクシーの運転手にチップを弾んだことはいうまでもない。 窓の外に小さくなっていくキューバを振りかえりつつ、私はにんまりしていた。誰かがきっと「きょうさ、困り果てている間抜けな日本人の旅行者がいてさ…」と私のことを笑っているに違いない。自分でもわらっちゃうぐらいだもん。最終日の「キューバ危機」を切りぬけられたのは、優しいキューバの人々のおかげ。みんなどうもありがとう。また来るから、そのときもどうぞよろしくね。(完)→旅の実用情報へ進む (おまけ) |
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