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キューバトラブル旅行 3.坂と音楽の町

   

サンチャゴは坂が多い

 サンチャゴ・デ・クーバ(以下サンチャゴと略称)の駅は99年に出来たというパステル調のカラフルな駅舎。民宿の主人ホセは自家用車で迎えに来ていた。家はこざっぱりとしていて、中庭にはぶどう棚がある。客室は2つで1つのバスルームを共用する。各部屋にはエアコンがあり、手前の部屋は自分専用の玄関と冷蔵庫もある。これで10ドルなら安い。すかさず「この部屋にする」と宣言して確保。もう1つの部屋は、スロベニアから来たカップルのウロシュとバーバラがゲットした。

民宿の部屋
サンチャゴの中心部   民宿の部屋

 サンチャゴはキューバ第2の都市だけど、大都会のハバナに比べればのんびりとした田舎町といった感じ。街の中心部セスペデス広場から四方に伸びる道は、勾配の差はあれ、どれも坂道だ。

 サンチャゴは音楽の町でもある。映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」ですっかり人気者になったコンパイ・セグンドやイブライム・フェレールはこの辺りの出身だ。町中を歩いていると、平日の昼間でもライブハウス(カーサ・デ・ラ・ムージカ)からサルサ、ソン、ルンバのリズムが聞こえてくる。乗ってくると道端で踊っている人も。中に入ったところでチャージは1、2ドルだから気楽に楽しめる。
 夜は雰囲気を変えて踊りに行くことにした。民宿の息子さんラウルが「今サンチャゴで最もホット」と断言するのはカーサ・デ・ラス・トラディシオネス(Casa de las tradisiones)。夜10時ぐらいから演奏が始まるというので、同宿のウロシュとバーバラ、近所の民宿に泊まっているスペイン人のアルベルトとその友人のキューバ人2人、総勢6人で出かけた。

80歳近いおばあちゃんが踊る

子供も踊る
老いも若きも踊る町サンチャゴ。このバアチャンは80歳近いけど「毎日踊ってる」と言ってた。

 10時ちょっとすぎに着いたら、中はもう相当混雑している。音楽も始まっていないのに熱気ムンムン。客層は外国人観光客が3割、ジモティが7割といったところ。ここもチャージは1ドル、飲み物も1ドルと格安だ。

「柔道」の文字がさかさまに掲示された道場

 演奏は10時20分ごろから始まり、私はお兄さんからオヤジまでいろんな人から誘われるまま一緒に踊った。アジア人は私だけ。かなり目立ってたみたい。ジモティのお姉さんに「あんたチーナ(中国人)? 結構うまいじゃない」と誉めてもらっちゃった。翌日町を歩いていると、「きのうの夜踊っているの見たよ」とか「きょうも踊りに行くの?」などと2、3人から声を掛けられ、なんだか恥ずかしい思いをした。

「柔道の漢字が逆さまになっているよ」と教えてあげたかったけど、道場の中にはだれもいなかった(本文とは無関係です)。

 サンチャゴの民宿は、客引きのお兄ちゃんについて行ったにしては当たりだった。タオルやシーツも毎日取り替えてくれるし、なんといっても食事がおいしい。レストランの食事がまずく、サービスも悪いキューバでは大助かり。ご主人のホセはエンジニア、奥さんのマリアは大学の経済学の教授だけど、どうやら副業の民宿経営の方がもうかってるらしい。

民宿の経営者一家

 息子さんのラウルは17歳で大学進学前に1年間の徴兵を控えている。娘さんのジャネットは14歳で来年の4月に15歳になると、日本の成人式みたいなお祝いがある。きれいに着飾って写真を撮るんだそう。ホセは「お祝いで数百ドル単位のお金がかかるんだ」と頭を抱えている。「日本でも同じような儀式があると聞いた」と言うから、成人式の説明をしてあげたら、「キモノっていくらするの?」と聞かれて困った。私は着物なんて持っていないし、値段も知らない。

朝ごはんのテーブル
民宿の経営者一家   朝食。布のテーブルクロスを敷いてくれる

 「キモノっていっても本当にいい物だったら自動車と同じぐらいするかも。だから借りる人も多いし、着物を着ない人も多い」と言ったら、みんな日本にはレンタル・キモノなんてものがあるんだと感心していた。

 サンチャゴは町の雰囲気も良かったし、泊まった民宿や会った旅行者にも恵まれたので気に入った。→4へ進む


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