●ハンガリーの温泉4 ブダペストのセーチェニ温泉
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地下鉄1号線のセーチェニ温泉駅で降りると目の前が温泉。大きな市民公園の中にある。東京だったら日比谷公園とまではいかなくても代々木公園の中に広大なプール3つと各種浴槽(資料によると全部で12あるらしい)を擁する温泉施設があるようなもんだと思う。ヨーロッパでも最大規模の温泉施設なんだそう。左側がプールの入口だとガイドブックにあったので、温泉に興味のある私は右側に回る。『温泉』と書いてあるらしいところから内部に入ると。白衣を着た人たちがカルテのようなものを持って歩いている。なんだか診療所のようなところだけど、奥にズンズン進んで行くと入浴券売り場らしいところに出た(私の行った2003年7月現在、建物の外観を改装中で、どこが一番中央の入口なのか分からなかった)。
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| 温度が高いほうの野外プール |
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「プールと温泉(に入れる)?」と聞いたら、売り場の女性はうなずいて2000フォリントだという。レシートとプラスチックの入場券を受け取り、更衣室に。キャビン(個室)形式なので男女一緒。係の人は男性で、2階に上がれと言う。2階にいたのもお兄さんで、あいている個室を指差してくれた。さっそく水着とビーサン姿に着替え、レジ袋にタオルとデジカメを入れて準備完了。お兄さんに鍵を閉めてもらい、番号札を受け取る。
お兄さんに教わった通りに降りていくと、すぐに温泉浴場に出た。タイル張りの浴槽がある(私が入ったのは全部で4つか5つだったと思う)。ひとつひとつに温度表示があり、やっぱりぬるめの浴槽が人気。私が気に入ったのは、プールへの出口に近い八角形の浴槽。お湯が勢いよく投入され、ほかの浴槽よりも熱め。湯口に近づくとゆで卵に金属臭をブレンドしたような臭いがプンプン。「お〜」と思わず声が出た。ほかの浴槽よりも熱いせいか、あまり人気はない。ほぼ独占状態。ほかの温泉と同じくサウナもある(デジカメを抱えているので利用していない)。
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| プール用の入り口。2003年7月現在、外装をあちこち改装中 |
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入浴客はだいたい男女半々。中年以上の人ばかりだ。あまりグループ客は多くない。1人で黙々と温泉に入っている。水着はみんな地味系。日本のようなカランの付いた洗い場はないので、体はあちこちに点在するシャワーブースで洗うしかない。ここは更衣室も個室に入るまでは男女一緒なので、シャワーで体を洗ったあと、また水着を着直さなくてはならないようだ。(あるいはタオル巻で移動)
ブダペストの温泉もこれで4ヵ所目なので、浴場からプールに出る場所もだいたい勘で分かるようになった。人の流れにくっついて階段を降り扉を開けると、そこにはテレビやウェブサイトで見たことのある景色が広がっていた。広いプールが3つある。左右にあるのは浸かるプールのようで、みんなおとなしくしている。プールサイドで座ったり寝そべったりしている人が多い。真ん中のプールは長辺が50メートルくらいあり、泳ぎ専門のようだ。ここのプールでは、みんな帽子を被って真剣に泳いでいる。監視員も真ん中のプールに注目している。水温は『夏期26度、冬期28度』との表示あり。そう、ここの野外プールは1963年以降、冬でもオープンしているのだ。
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| 私が1番気に入った浴槽。写真で見ると緑色のお湯にみえるけど無色透明だった |
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監視員に尋ねたら、左のプールは36度だそう。う〜ん、もう少しぬるく感じるけどな。右側のプールはさらにぬるい。よって私は左側のプールに陣取る。縁が緩い階段状になっていて、そこに腹ばい状態になっている人が多い。ちょうどお湯がひたひた状態なのでなかなか気分はいい。しかし、この臭いは塩素臭? 明らかに内湯と違う臭いが鼻をつく。ちょっとガッカリ。それにしてもセーチェニで有名な風呂チェスはどこなんだろう。プールの周囲を2周もぐるぐる歩き回ってしまった。
そのうち私がメインにしてくつろいでいる左側のプールで動きがあった。おっちゃんたちがチェス盤にする白とクロの格子模様のビニール?を広げ始めたのだ。どうやらまだ時間が早かったので、プレーする相手を待っていたらしい。あっという間に2組がチェスを始め、見物をしながらあ〜でもない、こ〜でもない、と次の一手をアドバイスするオヤジまで現れた。風呂の中でチェスというのは、ガイドブックで写真をみてはいても、ちょっと風変わりだ。日本だったらさしずめ囲碁か将棋? 日本のお風呂は熱いからみんなのぼせちゃうだろうな。
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| 待ってました! セーチェニ名物の風呂チェス |
しかし、首都の中心部からそれほど遠くない場所にこれだけ大きな温泉施設があるとは、ハンガリーってすごい国だ。聞いたところによると、セーチェニは作家やアーティストなど文化人の交流の場所にもなっているとか。パリやウィーンのカフェがブダペストでは温泉なんだというのもおもしろい。
出るときはレシートとプラスチックのカードを渡すと、利用時間に応じて返金してもらえる仕組みで900フォリント戻ってきた。出てからプール側の入口に回ってみたら、入場料は1700フォリントと書いてある。あとで「ブダペスト温泉カタログ」(無料)をみたら、キャビン利用のデポジットが2000フォリント、ロッカーは1700フォリントとなっていたので、その違いかもしれない。プールと温泉浴場の行き来は自由にできたし、こっちから入るべきだった。(2003年7月)
(資料編)
交通 地下鉄1号線でszechenyi furdo下車(終点Mekikoi utcaの1つ手前)。階段を登って振り向くとある建物がセーチェニ温泉。
情報 住所は1146 Budapest, Allatkerti korut11 電話(321)0310 プールの入口は向かって左側。
料金(2003年9月末まで)はプールと温泉の利用でロッカーが1700フォリント、キャビン(個室)が2000フォリント。利用2時間以内の返金はともに900フォリント、3時間以内は600フォリント、4時間以内は300フォリント。平日の15時以降と週末の13時以降は割引料金。ただし割引時間帯はすごく込んでいる。営業時間は6時から19時。
ブダペスト北部のダガーリイ温泉にも湯を提供してというから、湯量は豊富らしい。湧出量は不明。
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