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●オーストリア・ウィーン「テルマルバート・オーバーラー」
      
      
 ウィーンに行くことが決まって、あちこちのサイトで情報を集めていたら、ウィーン市内のオーバーラーにも温泉のあることが分かった。詳しい情報は不明で、現地ウィーンの観光局でも何も教えてもられなかった。そこで地下鉄路線図で1号線終点Reumannplatz(ロイマンプラッツ)から出ている路面電車の細い線がKurzentrum Oberlaaで終点になっているのを頼りに行ってみることにした。
路面電車の終点

 路面電車を終点で降りると、温泉施設らしい建物はほかにはないのですぐ分かった。Thermalbadテルマルバートの表示に従って入り口に。英語のパンフレットもなく、よく分からないまま受付に行ったら、おばちゃんはドイツ語をペラペラとまくしたてる。呆然と突っ立っていたら「You pay later」(後で払いなさい)と言われてロッカーのカギを渡された。157番と書いてある。

路面電車の終点。温泉はこの左後ろ方向にある

 自分のロッカー番号があてはまる更衣室で着替える。前後にカギ付きのドアがあり、受付寄りのドアから入ってロッカールーム側のドアに出る。そうするとロッカールーム側のドアが開くので、出る人が使う仕組みになっている。なかなか合理的だ。ロッカーのカギは差し込んで回すタイプではなく、センサーを近づけるとつまみを動かせるようになる仕組み。初めてなのでちょっと戸惑う。コインは必要ない。

オーバーラー温泉の入口
温泉の入り口
屋内プール

 大きな温泉プールが室内と屋外に2つずつ。そのほかジャグジー、歩行浴用設備などが揃っている。歩行浴の浴槽脇にはWasser Shiatsu(水指圧)の効用を説明した表示もあった。shiatsuは日本語をそのまま使っている。ウィーンの地下鉄駅では立ち食い&持ちかえりの寿司屋がにぎわっているところもみたし、日本文化への関心は高いのかもしれない。

室内の大プール。向こう側の穴状の部分に透明ビニールのすだれがあり、外側に見える屋外プールとつながっている

 外にあるのは露天風呂というより野外プールといった感じで両方とも結構広め。日本の一般的なプールよりも深い。部分的には1メートル50センチぐらいあった。平日とはいえ夕方近いためか、結構込んでいる。天気がいいせいか、水温が高いせい(40度近く?)か、野外プールの人口密度が高い。子供を除けば泳いでいる人はなく、みんなじっとつかっている。結構カップルが多い。抱きしめ合ってじっとしているアダルトな雰囲気の人たちも何組かいた。ナンパ目的と思われる男性も数人。バーデンが保養地なのに対してオーバーラーはウィーン市内にあるので、より庶民的。観光客らしい人はだれもいなかったし、入り口での英語の通じ方の違いにもそれを感じた。

 プールサイドのデッキチェアは、だいたい荷物が置かれていて、ほとんど埋まっている。たまに1つぽつんとあいているぐらい。バーデンと違い、いくら見えないように袋に入れているにしても、カメラを置いておくのははばかられる雰囲気。いったんカメラをロッカーにしまった。

 屋外プールはそれぞれ別の室内プールとつながっていて、ビニールのすだれをくぐって行き来できる仕組みはバーデンと同じ。こちらはBaden in Licht und Musik(Baden in Light and Music)ということで、野外プールの一部では水中でヒーリング・ミュージックが聞こえるようになっていた。夜は照明もするらしい。温泉は潜るもんだとは思っていなかったけど、ここはそれで差別化を図っているのかもしれない。温泉は無色透明で、塩素臭も全体的にけっこうきつかった

野外プール
露天風呂というより屋外プール。2つとも同じぐらい広い

  私は利用しなかったけど、サウナは水着着用で利用でき、追加料金は不用だそう。帰りはロッカーのカギをわたすと利用時間が分かり、8.25ユーロ(約1000円弱)を請求された。


(資料編)注:2002年9月下旬現在の情報です。

交通

 地下鉄1号線(U1)の終点Reumannplatz(ロイマンプラッツ)下車、路面電車の表示がある方の出口に出るとすぐ路面電車乗り場がある。67番のKurzentrum Oberlaa行き乗り(電車正面の行き先を見て、反対方向行きに乗らないよう注意)、約20分。終点下車なので安心。下車すると、線路脇にある建物の一角が温泉施設になっている。

温泉 営業時間は月曜から金曜が午前7時半から午後11時まで。土日、祝日は午前7時半から午後10時。ウェブサイトはhttp://www.oberlaa.at(ドイツ語のみ)

入場料(大人)  
2時間まで 8.25ユーロ
2時間半 9.00ユーロ
3時間 9.75ユーロ
3時間半 10.50ユーロ
4時間 11.25ユーロ

 ウェブサイトのドイツ語の説明を想像を交えて解釈してみると、源泉は含硫黄−ナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉ということになるのだろうか? 原文では(Calcium-Natrium-Sulfat-Chloid-Schwefel-Quelle)となっている。噴出量は毎秒30リットルだから日本で馴染みのある分刻みに換算すると、毎分1800リットル。結構な量がある。泉温は54度あるのだから、もう少し水温の高い浴槽(プール)も欲しいところ。溶存物質系3.694g、成分総計3.794g。

陽イオン mg/kg mval%   陰イオン mg/kg mval%
アンモニウム(Ammonium) 1.18 0.12   フッ素(Fluorid) 3.85 0.35
ナトリウム(Natrium) 526.30 40.23   塩化物(Chlorid) 846.30 41.76
カリウム(Kalium) 23.30 1.04   硫酸塩(Sulfat) 1354.30 49.32
マグネシウム(Magnesium) 119.80 17.32   硫化水素(Hydrogensulfid) 16.21 0.86
カルシウム(Calcium) 464.80 40.75   硝酸塩(Nitrat) 0.39 0.01
ストロンチウム(Strontium) 13.20 0.54   炭酸水素(Hydrogencarbonat) 268.50 7.70
合計 1148.80 100   合計 2489.60 100
非解離成分 mg/kg   溶存ガス成分 mg/kg
メタ珪酸?(m-Kieselsaure) 43.60   遊離硫化水素 47.16
メタホウ酸?(o-Borsaure) 11.85   遊離二酸化炭素 53.40
合計 55.50      

(各成分の訳語は独和大辞典と英和中辞典を参考にしました。誤りを発見された方はお知らせいただければ嬉しいです)

その他 オーバーラーは温泉よりもケーキで有名らしい。温泉施設のすぐ脇に喫茶店?がある。ここのケーキが有名らしいので、時間のある人はよってみては? またすぐ裏手は公園になっていて、花々が咲き乱れていた。公園でのんびりするのもいいかも。


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