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●ハンガリー・ヘーヴィーズ温泉湖
        
        

 ケストヘイ駅からのバスは温泉の北口前に到着する。外からみると動物園か遊園地の入口のようだ。回りに木々が茂っていて、中に温泉があるようにみえない。英語の説明が出ている。私は3時間以内の入浴券を選んで750フォリント(約400円)を払う。2.5センチ×5センチくらいの紙でできた入浴券とレシートを受け取り、改札機に差し込むと緑のランプがついて中に入れるしくみになっている。この入浴券は帰る時に再び改札機に差し込んで利用時間をチェック、回収されてしまう。

なんだか動物園か遊園地の入口みたいな北口

 中に入ると水着姿の人がたくさんウロウロしている。そして目の前に温泉湖が現れてきた。う〜ん広い。これが全部温泉? 分かっていても信じられない。入浴客?はどこかの海岸かホテルのプールにでも来ているような感じ。

 入口から1番近い建物が左手にあるので入ってみると、更衣室は2階にあった。階段を登るとおばちゃんが2人いて、レシートを渡すと「はい、あんたはこのロッカーを使って」という感じで鍵を渡してくれる。ロッカーは上下2段でそれほど大きくない。浮き輪のレンタルもこのおばちゃんに頼めばOK。お腹の回りに手をやって「チューブ」って言ったら通じた。200フォリントを現金で払う。入口にはデポジット500フォリントが必要だと書いてあったけど、なぜか請求されなかった。

更衣室の建物
奥に見える建物の2階に更衣室とロッカーがある。手前の湖はもちろん天然温泉

 階段を降りたところがバルコニー状になっているので、椅子を一つ確保してタオルなどを置き、さっそくそこから湖に入る。生ぬるい。確かに温泉だ。湖の面積は4万7000平方メートルで東京ドームがすっぽり入ってしまうほどだという。しかも、深さは平均36メートル。私だけじゃなくて、ほとんどの人が浮き輪をしているのも当然かな。お湯というか水は青緑色。浮かんでいると、ほのかなイオウ臭が鼻をくすぐる。岸辺近くにはピンクと紫の蓮の花も咲いていた。

日光浴をする人たち

 温泉は湖の底から湧いているそうだけど、深さ36メートルから湧いていても足元湧出というんだろうか。たまに足の裏を押すような力を感じ、緩やかな流れがあるのは分かる。これだけの大きさの湖なのに、湧出量は日量8600万リットルあり、1日余りですべての水が入れ替わるというのだから驚き。毎分換算だと湧出量は6万リットル近い。

日光浴をする人も多い。ドイツ語が飛び交っていてドイツ人の多さをうかがわせる

 これだけ深い湖にみんな浮かんでいるので、ちゃんと監視員もいる。赤十字の印をつけた青いボートに乗り、湖の中を漕いで巡回しているのだ。温泉にボートが浮かんで見回りをしているというのも考えてみるとスゴイ。さすがは大陸だけある。何もかもスケールが違うな。

 湖の真ん中にある建物を目指して泳ぎ始めるも、なかなか届かない。実感している以上に流れがあるのかもしれない。真ん中の建物の中に入ると、周りをすべて囲んだ「内湯」がある。こちらの方が熱い源泉が沸いているとかで、確かに水温は高かった。シーズンオフの寒いときはこちらが賑わうそうだ。水面に何か黒いものが動いていたのでよくみたら、大きなメダカの群れだった。水温は外が32.5度、中が33度と出ていたけど、もっと温度差があるように感じた。夏はだいたい32−35度、冬は24−26度だそう。

屋根と壁で囲まれた“内湯”
建物内の「内湯」。湖の一角だが外とは透明な板で仕切られている。外気は入ってこない

 再び外に戻って私の更衣室があるところまで戻るころには空がどんどん曇ってきた。3時間以内に出るためにそろそろ上がり、カメラを持ってあちこちブラつこうと思っていたのに辺りは暗い。右手にある青空シャワー(いちおう男女別)を浴びたら、湖よりもイオウ臭が濃厚だった。入浴前には感じなかった。

入場券

 2階で服に着替えて下に降りると、既に雨がポツポツと降り始めてきた。と思ったら、いきなりバケツをひっくり返したような大雨に変わる。身動きが取れない。入浴(遊泳)客もあっという間に少なくなった。写真を撮ろうと思っていた監視用ボートもどこかに消えている。しかし、3時間以内に改札を出ないと追加料金を払わなくちゃならなくなる。しかし、入場した北門周辺には屋根がない。雨脚が少し弱まったところでメインエントランスらしい西門に移動して無事に改札を出ることができた。(2003年7月)

入浴券。出るときに回収されてしまうので手元に残らない

(資料編) 

交通  ヘーヴィーズへはブダペストの南西190キロのところにあるケストヘイまで列車かバスで出て、ヘーヴィーズまでさらにバスを乗り継ぐのが一般的。ブダペストの観光案内所では「日帰りは難しい」と言われたけど、私は強行した。朝早く出発すれば平日なら問題なく日帰りできるはず。
 行きはブダペスト南駅6時50分発のインターシティ(全席指定、2等で2106フォリント)を利用。ケストヘイには9時38分に着いた。自由席の2等列車は1666フォリント(7時発だと10時16分にケストヘイに着く)。ケストヘイ駅前からヘーヴィーズへのバスは頻繁に出ているようだ。私は5分も待たなかった。バスは116フォリント。
 帰りはヘーヴィーズからブダペストのネープリゲト・バスターミナル行きの直通バスを利用。ただし、ブダペストの手前50キロぐらいまではローカルバスのように頻繁に停車するので4時間半かかった。料金は2100フォリント。時刻表によると、ヘーヴィーズ発ブダペスト行きのバスは6時、9時15分、10時50分、14時35分、14時45分、16時20分。私が乗ったのは14時35分のやつ。ひょっとすると、14時45分のバスは急行だったかもしれないけど未確認。(バスの時刻・本数は季節や曜日によって変わる)

情報 住所は8380 Heviz  電話(83)340−455 料金は3時間750フォリント(約400円)、1日券は1400フォリント。営業時間は9時から17時。レンタル料金は水着200フォリント(デポジット1000フォリント)、タオル200フォリント(同)、セーフ(貴重品入れ)250フォリント(500フォリント、浮き輪200フォリント(500フォリント)。ただし私は浮き輪のデポジットを要求されなかった。中にはレストランもある。


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