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●黒薙温泉「黒薙温泉旅館」
    
    

【源泉名】黒薙温泉   【泉質】弱アルカリ性単純温泉

【泉温】96.7度 【湧出量】毎分2000リットル(パンフレットによる) 

【温泉利用状況】掲示なし  

【住所】富山県下新川群宇奈月黒薙 電話0765−62−1820 黒部峡谷鉄道黒薙駅から徒歩15分ほど。

【浴槽】男女別内湯、露天(コンヨク、女性専用)

【営業時間と休業日】日帰り入浴の時間は未確認 営業期間は4月下旬から11月下旬ごろ(トロッコ電車の営業期間に寄り変更)

【入浴料】500円

 黒薙駅でトロッコ電車を降りる、電車が出て行ったあと、ホーム向かい側の道案内表示にしたがって階段を上った。事前に仕入れた情報だとトンネル内を歩くと近道とのことだったが、トンネルの入口には「立ち入り禁止」の鎖が張られていた。同時に降りた5、6人の旅行者はみな、階段を上り始めた。途中、岸壁にへばりつくような道もあり、谷底の川も見えるから、こちらの道を歩いてよかった。帰りはトンネルを通って帰ってきたのだが、片道は地上道を行くことをお勧めする。

女性用の露天風呂。体を洗う場所はない

 歩いていると、こんなところに絶対温泉旅館なんてあるはずないっていう山奥なのだが、道案内表示に沿って階段を降りていくと、木々の間に建物があった。受付で日帰り入浴したい旨を伝えると、なんと有名な川原の大露天風呂は消毒中で入れないという。ショック。それでもここまで来て入浴しないなんてわけにはいかない。女性用露天風呂と内湯だけ入ることにした。

 まず女性用の露天へ。川沿いの細い通路を歩いていくと、四角いテント状の脱衣所があった。そのすぐ先、数段上ったところに4、5人ほど入れそうなこじんまりとした露天風呂があった。露天風呂からの排湯は太いパイプで豪快に川へ流している。大露天風呂に比べて川べりの高い位置にへばりつくようにある露天風呂なので、雄大さはないものの眺めはこちらのほうがいいかもしれない。澄み切ったお湯のあたりは優しく、つるすべ感もある。ほんのりと硫黄の匂いもした。シートで屋根が作られ、傍らにはベンチも置いてある。

女性用の内湯。飲泉用のカップも置かれていた

 一緒のトロッコに乗っていた人たちは、私のあとを歩いていたはずなのに誰一人入って来ない。みんな大露天風呂に入れないことが分かり、入浴をやめて駅に引き返したのかな。いいお湯なのにもったいない。最初から最後まで独占状態だった。テントの脱衣所は外からみた感じよりもずっと清潔で、中には脱衣カゴだけじゃなく時計や分析書もあった。次に入った女性用の内湯も独占状態。露天よりもちょっと熱めの湯がふんだんにあふれていた。内湯の外には飲泉所があり、ふわっとタマゴ臭のする熱い湯を味わうことができる。

 せっかく来たからには、たとえ入れなくても大露天風呂を見たい。受付にいた男性(ご主人?)は「見学だけならいいですか?」と尋ねても渋っていたが、ちょうど消毒作業にかかわっているらしい人がいたので「消毒作業は終わったんですか? 見るだけならいいですか?」と聞いたら「金属部分には触らないでください」といわれOKしてくれた。農薬散布みたいなプラスチックタンクを背中に背負ったものものしい姿をみて、消毒が行き届いていることを喜ぶべきか、そこまで手が入っていることを悲しむべきが、正直言って複雑な気分だった。

ほぼカラだった大露天風呂

 大露天風呂はお湯を全部抜いて消毒したあと、新しく湯を張っているところだった。開けっぴろげな空間は女性専用の露天風呂とは違った魅力がある。この露天に入れなかったのが唯一の心残りだ。午前中はこういうこともあるようなので、午前中に日帰り入浴するつもりの人は事前に確認したほうがいいかも。

 大露天風呂の傍らには「七号源泉 ここから宇奈月へ引湯」という札があった。パンフレットによると湧出量は毎分2000リットルと豊富だ。川原でも温泉が湧いているとして注意を呼びかける張り紙をあちこちでみた。

 帰りは宿の人に確認したうえで、トンネルを歩いた。最初が緩やかな上り坂になっているが、階段を上り下りしなくていいのでトンネル・ルートの方がはるかにラクだった。(2005年8月)

内湯外にある飲泉所
陽イオン mg/kg    陰イオン mg/kg    非解離成分 メタケイ酸 168mg
ナトリウム 150   塩素 127.5     メタホウ酸 7.32mg
カリウム 7.89   臭素 0.40        
リチウム 0.68   フッ素 8.21        
カルシウム 10.6   硫酸 34        
      炭酸水素 136.1        
      炭酸 7.80        
      硫化水素 0.53        
      チオ硫酸 0.61        
合計 169   合計 315.1     成分総計 659mg
(平成8年8月30日)

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