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●北温泉(奥那須温泉郷)「北温泉旅館」     

   
   
【源泉名】(1)相の湯 (2)芽の湯 その他(天狗の湯など) 

【泉質】(1)(2)とも単純温泉

【泉温】気温マイナス5度(1)49.6度 (2)50.8度 

【湧出量】(1)59.4リットル(2)毎分69.7リットル

【住所】栃木県那須郡那須町湯本151(地図) 電話0287−76−2008 黒磯駅からバスで北温泉入り口へ(車で行ったので詳しいことは不明) 

フロントから玄関をみる

【浴槽】相の湯(男女別内湯)、天狗の湯(混浴内湯)、ぬる湯(貸切風呂)、うたせ湯(混浴)、芽の湯(女性用内湯)、川原の湯(男女別露天)

【温泉利用状況】掲示なし(相の湯と芽の湯は加水していた)

【日帰り入浴の営業時間】8時半から16時まで  

【入浴料】700円 

【公式サイト】http://www9.ocn.ne.jp/~kitanoyu/

「相の湯」は素朴で小さな浴槽


■ 雑誌「自遊人」の無料入浴特典を利用して入浴させてもらった。入り口のあたりは江戸時代末期に建てられたままだそうで、使い込まれた建材が全体的に黒光りしている。緑色をした非常口の表示を除けば、雰囲気は江戸時代からさほど変わっていないのかもしれない。午前中に着いたら、清掃中でないのは「相の湯」と「天狗の湯」だというので、まず温泉プールの脇にある「相の湯」へ。帳場で「いま女湯は42度だから、水の蛇口をひねって水を細くしてください」と頼まれる。

「天狗の湯」は神秘的な感じ

 質素な湯小屋の奥が女湯。真冬はかなり寒そうな脱衣所だ。小さめの浴槽からお湯がコンコンとあふれている。床も浴槽の縁も茶色くなっている。茶色い湯の花が舞うお湯はかなり熱め。42度よりも熱く感じた。浴槽に入るとざぁっと大量の湯が周りにあふれてなんとも気持ちいい。最初から最後まで独占状態だった。

 次いで同行の友人が「天狗の湯」に入るというので、私も入れるか様子を見に行く。ロビー左手、「足洗いの湯」脇の階段を上って右手に進むと、廊下の傍らに浴槽があった。要するにドアとか扉とかなく、いきなり浴槽があるわけ。手前側が脱衣所スペースで棚になっているらしい。湯気の向こうに雑誌などで何回もみた大きな天狗の面が掛かっている。すでに男性の先客が入浴中だったので、私にはちと難しいと諦める。

 ロビーで友人を待っていたら、「芽の湯」の清掃が終わったので入ってもいいと言われた。うわ〜いと天狗の湯とは反対方向の左手に向かったものの、どこにあるのか分からない。迷って階下におりてしまったが、実際は3階にあった。天狗の湯とはまったく異なり、窓が広くて明るい。温泉プールも見える。

 浴槽はなぜか横長というか幅が狭い浴槽が窓際と壁に2つ。壁側のは浴槽といっても小さくて入れない。こちらは白い綿毛のような湯の花がうかんでいた。窓際の浴槽では湯花は確認できず。もともと湯口が2つあり、左手は水、右手が源泉となっていて、ここは「相の湯」よりもかなりぬるかった。

 公式サイトによると、このほか私たちは入れなかったけど「河原の湯」というのもある。温泉プールにも入っていない。公式サイトは英語と中国語バージョンもあり、館内のトイレにはタイ語の表示もあった。意外にもインターナショナルなところ? (2006年11月)

「芽の湯」は窓が広くて明るい
 
ロビー脇にある足洗い湯(左)、芽の湯の投入口は左が水、右が温泉(中)、玄関近景。左手には薪が積まれていた


貸切で入れるぬるくない「ぬる湯」

■ 2年ぶりに再訪してみた。前回は無料で入浴させてもらったので気づかなかったのだが、玄関脇には入浴券の券売機があり「うわ〜、こんな最新機器があったのか!」などと口走って、旅館の人を苦笑させてしまった。帰宅後に公式サイトをみたところ、なんと今では無線LANも使えるそうで、券売機ごときで驚いてはいけなかったのだ。どうもすみません。

 まず「天狗の湯」へ。天狗の湯の奥から外に出たところに鍵を掛けて入れる貸切風呂と打たせ湯が別々にあり、最初はこの貸切風呂に入る。公式サイトでは「ぬる湯」と表記されているのにとても熱い。湯口で45度あまりある。しかもカギカッコ型の浴槽は小さいので湯は熱いままだ。手前が浅く1人用の寝湯になっているのだが、寝そべろうにも熱くて落ち着かない。早々に出る。

「天狗の湯」に誰もいない瞬間があった

 天狗の湯に戻ると男性がいなくなって女性2人が入っていたので私も入ることに。こちらは貸切風呂とは別源泉で湯口で47.5度ある。奥から細く加水しているが、こっちも結構熱い。それでも、鮮度のよさが分かる良質な湯だし、惜しげもなくあふれ出す湯を見るのも気持ちいいもんだ。ここに来たら、やはり「天狗の湯」に入らないともったいない。

 見ていると、男性客ばかりのときと女性客が独占しているときがあり、女性だけで入っているのと、男性は遠慮して去っていく。タイミングを見計らえば入れないことはないと思う(ただし、脱衣所スペースは浴槽周りしかなく、目隠しもない)。先客の年配女性は白河から来たそうで「泊まるつもりだったんだけど、階段が多いから帰ろうかな」と弱気なことを言っている。

「河原の湯」の女湯は開放感に乏しい

 確かに古いだけあってバリアフリーとは無縁の旅館ではある。勝手なことを書かせてもらえば、江戸時代の建物はできるだけ手を加えずに残してもらいたいとも思う。温泉遺産の保護とバリアフリー化は相反するのだということに気づいた次第。

 前回の無料入浴では入れなかった露天風呂「河原の湯」は新しく造られた感じで、脱衣所手前の休憩スペースも明るい感じにできている。女湯に限っていえば、浴槽は小さく、目隠しがあってあまり開放感がない。あけっぴろげな北温泉らしくない。乗り出せば川の流れは見える。半面、男湯は名前通り川が見えるだけでなく、崖をつたって流れ落ちてくる滝状態の源泉も見えるという。羨ましいなぁ。(2008年10月)

  

    

  

川原の湯周辺はモダンな感じ(左)。広い温泉プール(中)。遠くから全景を望む(右)


相の湯  

陽イオン mg/kg mval%   陰イオン mg/kg mval%   非解離成分 メタケイ酸  205.6mg
ナトリウム 49.6 34.49   フッ素 0.1 0.05     メタホウ酸 3.1mg
カリウム 12.0 4.92   塩素 3.4 1.54        
カルシウム 56.2 44.85   硫化水素 0.1 0.03        
マグネシウム 11.6 15.29   硫酸 153.5 51.21   溶存ガス成分 遊離二酸化炭素 60.1mg
マンガン 0.4 0.23   炭酸水素 179.5 47.14     遊離硫化水素 0.1mg
第一鉄 0.4 0.22                
合計 130.1       336.6       成分総計 0.736g

目の湯

陽イオン mg/kg mval%   陰イオン mg/kg mval%   非解離成分 メタケイ酸  210.8mg
水素 0 0.01   フッ素 0.1 0.09     メタホウ酸 2.8mg
ナトリウム 49.6 34.50   塩素 7.5 3.38        
カリウム 11.8 4.84   硫化水素 0.0 0.01   溶存ガス成分 遊離二酸化炭素 152.5mg
カルシウム 56.3 44.93   硫酸 147.5 49.03     遊離硫化水素 0.2mg
マグネシウム 11.5 15.16   炭酸水素 181.4 47.48        
マンガン 0.5 0.27                
第一鉄 0.5 0.30             成分総計 0.833g
合計 130.1       336.6          

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