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●箱根湯本温泉「天山
    
    
弥坂湯外観【源泉名】天山温泉混合泉(74号、92号、101号、102号、115号)このうち74号はアルカリ性単純温泉で「祖之湯」浴槽と飲泉用にで利用されている  

【泉質】ナトリウム−塩化物泉(74号泉は単純温泉)  

【泉温】67.3度(気温16.3度) 74号泉は55.9度 【湧出量】258リットル  【pH】8.3 

【住所】神奈川県箱根町湯本茶屋208 電話0460−86−4126 箱根登山鉄道箱根湯本駅からは湯本旅館組合の運行する100円バス、または路線バスで「奥湯本入口前」で下車。無料送迎バスは2008年12月19日で運行をやめた。(地図

【温泉利用状況】加水なし(熱交換器利用)、加温なし、循環濾過なし、銀イオンで殺菌

【設備】内湯1、露天4(うち1は水風呂)、サウナ   【入浴料】1200円 

【営業時間】9時から23時(最終受付22時半) 年中無休(12月に5日程度休業)

【公式サイト】http://tenzan.jp/

 1966年に開業した日帰り温泉の老舗。受付でシャンプーは置いていないとの説明を受け、脱衣所に。浴室にたどり着くまでの段差の多さに歴史を感じる。最近バリアフリー流行りだもんな。館内は落ち着いた和風建築で『なるほど、天山以降の日帰り温泉は右へ倣えで、みんな天山風につくっているのだな』と苦笑が漏れた。

 「野天風呂」と書かれた矢印に従って浴場へ。最初に露天風呂に行くべきなのか、内湯で体を洗うべきなのかちょっと迷う。ここには「体を洗ってから入りましょう」などという、うるさい注意書きが一切ない。しかも「野天風呂はこちら」のように案内している。迷ったのだが、いつもの通り内湯に直行、かけ湯をして体を洗う。外気が入ってきて結構寒い。

 椅子、洗面器とも木製なだけじゃない。石鹸入れも竹を輪切りにして水切りの穴を開けたもの。私はこうした細かいところの気くばりが嬉しい人間なので、それだけでかなり感心した。内湯の浴槽は1つのみ。熱めで上がり湯向きと掲示があるので露天風呂へ。

 露天風呂は水風呂を入れて4つ(数え方によっては5つ)ある。手前中央には白濁のぬるいお風呂。この白濁が微妙な感じで時折底が見える。あとで聞いたら空気を混ぜ込んでいるだけで、泉質や入浴剤による濁りではないそうだ。そのほかの浴槽はすべて無色透明。奥には塩化物泉の洞之湯(ほらのゆ。洞穴状になった部分がある)、その右側には単純温泉の滝見風呂、階段の下に単純温泉の祖之湯(もとのゆ)がある。

 この祖之湯の浴槽のみ温泉協会の詳しい表示があり、55.9度の湯本74号源泉を熱交換で46.7度まで下げ、毎分22.5リットル投入。浴槽全体を満たすのに1時間3分かかるとの表示があった。源泉は浴槽のすぐ下で湧いているそうだ。この浴槽は湯温がちょうど良かったこともあり、一番長く入っていた。

 露天のスペースはそれほど広くないが茅葺屋根のお休み処もあり、ほっこりくつろげる。毎時正午になると鐘の音が聞こえてくる演出(近くに寺はなさそうだ)にも感心した。露天風呂の周りや階段の滑り止めの目立たないことなど、とにかく細かいところに気が配られている。唯一ガッカリしたのは脱衣所のスチールロッカーだ。

 開業して40年以上たっているというのに古さを感じさせない。それどころか巷の日帰り温泉はいまだに天山の背中をはるか後方から見ているだけで、最初から勝負を諦めているのではないかと歯がゆくも思った。

 食事処、奥座敷、読書室などもあり、半日ゆったりとすごすことができる。週末・祝日はさぞかし込むんだろうな(私が行ったのは平日だったにもかかわらず、予想以上に込んでいた)。受付前にある売店内に74号源泉の飲泉所がある。

 平日は100円で「はしご湯券」を買えるので、お隣の一休にも入れて1300円。箱根でこの料金だったら安い。ただし一休には化粧コーナーやお休みどころはない。はしご湯するなら最初に一休、天山の順に回ることをお勧めする。成分表は公式サイトに掲載されている。全館撮影厳禁なので外観と、外部の階下にある券売機の写真のみ撮影した。(2008年2月)


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