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●フンベ山温泉(フンベの湯)

  
  

【源泉名】【泉質】【泉温】【湧出量】【pH】掲示なし(不明) 

【住所】北海道登別市登別港町(以下不詳) 電話なし(無人施設) 登別駅の裏側の山、海沿い。駅から徒歩15分ほど。詳しい場所は書かないので探しましょう

【浴槽】内湯

【入浴が可能な時間】24時間(清掃時間除く)   

【料金】無料 

フンベ山温泉外観


 踏み分けられた坂道を登っていくと目の前が開け、真っ青な海と崖の下にポツンとある赤茶色の掘っ立て小屋が見えてきた。おぉ、あれだ、あれだ。屋根の湯気抜きが湯小屋だと自己主張している。海中から伸びるパイプで温泉を引いているようだ。

浴槽

 玄関を入るとすぐ脱衣所。あたりはきれいに掃除されている。奥の壁には棚がしつらえてあり、プラスチックの脱衣カゴがいくつかおいてある。「フンベの湯」と書かれた壁時計と油絵もかかっている。誰かが持ち込んだ椅子も置かれ、なんだか隠れ家のようなところだ。浴室との間にはドアはないけど、一部は壁になっているので予想していたよりも入浴しやすかった(ここは脱衣所も浴室も1つで男女共用)。脱衣所の右側の壁には1口500円のカンパをした人の名前がずらりと書き連ねてある。
湯口に塩ビのパイプを差し込むとカラン代わりになる(写真に写っていない左側で体を洗っている人がいる)

 挨拶をして入ると男性2人と女性1人が入っていた。早速私も入れてもらう。ん、予想していたよりも熱め。いろんな人からぬる湯だと聞いていたのに、どうみても40度以上はある。夏だからかな〜。浴槽は4、5人で満員と小ぶりだけと、湯はやや笹濁り気味なので、いったん入ってしまえばそれほど気にならない。ただし、長湯はできなかったけど。金気臭のある湯は口に含むとシュワッと炭酸味がした。まずい。

 浴室の壁にも「フンベの湯」と書かれた時計が設置されている。誰かが持ち込んだらしい。シャワーはもちろん、カランもないけど、湯口に塩ビパイプを差し込んでカラン代わりに使うアイデアには感心した。

 しばらくして夫婦者が引き上げると同時に男性1人がやってきて、掃除を始めた。脱衣所入り口のマットを取り替えて外に干したり、脱衣所を掃いたりしている。てっきり管理人だと思い、私もカンパしたいことを告げると、「遠くから来た人からは特にカンパはもらっていないんです。みんながそれぞれ管理しているので、誰に渡せばいいかも分からない」とのこと。「気に入ったのなら、また来て入ってくれるのが一番嬉しい」とも言ってくれた。カンパ箱を設置すると、すぐになくなってしまうそうで、「いい人ばかりが来るわけじゃない」とも。そういえば、小屋の外にはビニール袋に入ったゴミと大量の吸殻が捨てられていたっけ。

脱衣所

シンプルながら掃除が行き届き、油絵が飾られている

 この男性によると、湯口の温度は45度、浴槽は42度ぐらい。冬場は湯の温度が上がり、一年中入浴できるそう。灰色に荒れ狂った冬の海も見てみたいものだ。「フンベ」というのはアイヌの言葉で鯨の意味。温泉がある丘のことをフンベ山というのは鯨を見ることができるからで、シーズンは8月9月とのこと。あわてて周りの海を見渡したけど鯨はいなかった。ちまたでは「フンベ温泉」という人も多いし、浴室と脱衣所の時計には「フンベの湯」と書かれていた。でも、もともとは「フンベ山温泉」という看板があったそうなので、ここでは「フンベ山温泉」という名称で紹介する。

フンベ山温泉遠景

 さらに聞いたところだと、ここは建設が計画されている道路のルート上にあり、そのうち解体、整地されるのは確実とか。資金不足で道路の着工が遅れているそうだ。「そのまま計画倒れに終わる可能性はないんですか」と聞いたら「それはない」とのこと。8年後には確実になくなっていると聞いた。フンベに行っていない温泉好きのみなさん、あまりのんびりしてられないよ〜。 フンベに急げ! 地元の人用の施設を好意で使わせていただくので、とにかくマナーには注意。電気は引いていないので暗くなってから行く人はそれなりの準備を。(2004年8月)
フンベ山温泉遠景。海からのパイプで温泉を引いているのが分かる

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