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●台湾・北投温泉「瀧乃湯」
       
       
うっそうと木が茂る中にひっそりとある
 普通のガイドブックにも載っている共同浴場。たぶん日本で一番知られている台湾の温泉浴場ではないかと思う。ただし印象としては日本の銭湯よりジモ専に近い雰囲気のところ。新北投の駅の周りはマクドナルドやスタバ、吉野家などがひしめいているし、駅から光明路を歩いても今風のしゃれた温泉ホテルなどがあるのに、駅から10分弱のこの一角だけは違う空気が漂っている。ここだけ時の流れが止まってしまったかのようだ。

 白い柱に赤字で瀧乃湯温泉と書かれた文字が目に入ってくる。建物は少し奥まったところにあり、生い茂った木に覆われそうな入口の中に大きな字で「男湯」「女湯」と書かれている。正面に机のようなものが見えるのに人の姿はないなぁと思って入っていくと、右手の部屋に夫婦と思しき年老いた男女がいた。90元払っていざ女湯へ。

受付の人は右手にいて見えない

 脱衣所入口を入るとうなぎの寝床状の細長いスペース。下駄箱というか棚がありその上で真っ裸の女性がくつろいでいるところだった。靴を脱いだ先はすぐに浴室になっていて右手に浴槽がある。その脇の狭いスペースを通り抜けるとレンガ?が敷かれた洗い場。30センチ角くらいの風呂マット数枚を敷いてゴロンと寝ている人が2人。床は平らじゃなくて波打っていて手作り感覚だ。一番奥の壁に棚があり、そこに荷物を置くようになっている。 

 要するに浴室の一番奥が脱衣所になっているという不思議な配置。手前の靴を脱ぐスペースに人がいなかったら、そこで着替えたかもしれない。当然ながら湿気もうもう。湿ったら困る服は着ていかないほうがいい。何が散らかっているというわけじゃないのにどことなく雑然とした雰囲気。潔癖症や神経質な人には決してお勧めしない。

脱衣所入口付近。料金表が渋い

 お湯は少し濁り気味の硫黄泉。何かの本で透明だと読んだ記憶があるから、夕方でお湯がなまり気味だったのかもしれない。熱めのお湯は最初にピリっとした刺激が首に来る。浴槽はちょっと深め。周りをみるとほかの人は目をつぶってじ〜っとつかっている。

 受付のところに日本語で「浴槽にタオルを入れないこと 浴槽内で顔を洗ったり手で身体をこすらないこと」との注意書きがあったので、腕をこすったりしないように緊張した。上がったあとはあとからあとからドクドクと(っていうと大げさかな)汗が出てくる。日曜日の午後で入浴客は7、8人。私が行ったときはたまたまジモティらしき人ばかりだったけれど、日本語で注意書きがあるくらいなのだから、ある程度は観光客も来るのだろう。 貸切風呂は1人100元。営業時間は6時半から21時。pHは1.2±0.2で湯温は40±2度とあったが、湯温が40度下回ることなんてあるのだろうか。(2007年6月)


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