●中国の温泉 西安の華清池
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華清池は西安の史跡・観光スポットとして有名。なんせ紀元前の周時代から温泉が利用されていて、唐の時代にはあの楊貴妃と玄宗皇帝も入った温泉だもの。史跡見物をするツアー客で朝からにぎわっている。まず敷地内に入るのに入場料を払わなくてはいけない。入場券売り場で40元(約600円)を払いレシートをもらう。入り口でこのレシートを折りたたみ式のパンフレットに交換してもらって入場。私が入ったのはバス停前にある東門だということはあとで知った。 |
| 入浴施設はうなぎの寝床状の細長い建物。青い板は料金表。英語も書いてある |
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東門を入ってすぐに入浴施設らしいところがある。地図によると長湯。一通り観光をすませてからここで入浴した。外に出ている看板によると単人Single
Roomは20元(約300円)、双人Double Roomは40元(約600円)とある。単人を指差して20元を払おうとしたら身振りで「待て」という。事前に中を見せてくれるらしい。内部は右側に廊下があり、左側が各個室になっている。廊下の奥まで行って引き戸を開けるとさらに廊下。あらら、こちらは禁断の冷房スペースだった。なんせ外は36,7度の暑さ。どちらにすると聞かれてついフラフラと冷房のある方を選ぶ。親父の作戦にまんまと引っかかったわけだ。こちらが双人らしく40元。タオルと石鹸なども持ってきて「5元」と言われたので、自分のバッグに入っているという身振りをしたら引き下がった。なかなか商売がうまい。
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| 建物に入って右側に廊下がある。奥の扉の向こうは禁断の冷房コーナー |
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個室のドアをあけると2畳弱ぐらいの脱衣所スペースがあり、その奥がポリバスの浴槽。仕切りはビニールのカーテンだ。親父が風呂の栓をしてレバーをいじると給湯が始まった。浴槽の上部と浴槽外の上部にも蛇口(とてもシャワーとはいえない)がある。親父は一通りの使い方を手まねで教えてくれ、時計を指差して使用時間が40分だということを告げて出て行った。脱衣所にはシーツを引いた寝台がある。というとなまめかしく響くかもしれないけど、双人といっても幅は狭く1人がぎりぎり横になれるぐらい。寝台の下にはサンダルが2人分。あとは壁には鏡があるだけのシンプルな部屋だ。 |
| 私の利用した40元の浴室。お湯は1組入浴するごとに交換するので衛生的だ。 |
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お湯の温度を確かめるとちょうどいい湯加減。源泉は43度だと書いてあったから、どこかで加水しているんだろうか。偏見かもしれないが、加水せずに源泉をさまして利用するほど手間をかけているとは考えにくい。浴槽はホテルにある大きめのバスタブを横に2つ並べたような大きさで、2人が体を伸ばしてゆっくり入れる広さ。深さは日本の家庭用風呂とホテルのバスタブの中間ぐらいかな。お湯は無色透明無味無臭で、どうも温泉らしくない。あとで筆談で「自然温泉?」と確認したぐらいだ。浴槽外の上部にも蛇口があると書いたけど、浴槽外のスペースは狭くてとても洗い場とはいえない程度。要するに、西洋式にバスタブの中で体を洗って流すしかない。
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| 20元だとこっちの浴槽になる。もちろん冷房もない |
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入浴後は寝台で横になってまったりくつろいだ。誤算だったのは、廊下は冷房がガンガン効いていてあんなに涼しかったのに、ドアのこちら側の脱衣所まで冷気が入ってこない。20元プラスして払った価値はなかったな。早々に個室を出て、廊下に置かれた椅子でくつろぐ。従業員は基本的に手前の冷房のないスペースにいることになっているらしいが、交代で涼みにやってきていた。建物を出るとき、「消毒桶」と書かれた白いホウロウの大きな容器が置かれているのに気がついた。なんだ中国の温泉も消毒しているのか。ま、SARSなどもあったし、敏感にならざるを得ないのかもしれないけど、浴感に乏しい湯も相まってちょっと興ざめした。 |
| 入り口左側にあった消毒桶。ガッカリ。フタを取ったら塩素臭ぷ〜んなんていったらイヤなので、中はのぞかなかった |
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入浴前に華清池を見物した。楊貴妃が入浴したという海棠湯(白居易の長恨歌に詠まれた)や玄宗皇帝の蓮花湯などは、当時を復元したものだが柵で囲まれて上から見下ろすだけ。楊貴妃や玄宗皇帝以外に華清池で湯浴みした皇帝は、秦の始皇帝、唐の高祖、太宗、高宗、元の世祖、清の徳宗など。20世紀にはラストエンペラー(清の溥儀)、周恩来首相も来ている。華清池の左奥にある五間庁は西安事件の舞台としても知られ、蒋介石の執務室などが残されている。
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| 楊貴妃専用の海棠湯。底に点々と見えるのは観光客の投げ込んだコイン |
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右手奥には「3号源泉」と書かれた一角があり、小さな噴水というか水飲み場のようにちょろちょろと源泉が出ている。近寄ってみたら柵がしてあって入場料5角(0.5元=8円)。手浴だけでもお金を取るとは絶句した。また、左手奥にある「温泉古源」には「驪山温泉」と書いてあった。温泉名としては華清池よりもこちらが正確みたいだ。 |
| 写真左の柵の中にある水のみ場のようなのが3号源泉。写真右のところで5角払わないと手浴すらできない |
ここに書いてあった中国語を解読すると湧出量は毎分1800リットル強。ただし、これは昔の話かもしれない。この温泉古源には一応水か湯がたまっていたものの水面に動きはなく、泉源としては枯れているようにみえた。 (2004年6月)
(資料編)
華清池のオフィシャルサイト:http://www.HQC.cn
営業時間:09:00−19:00(夏期)、09:00−18:30(冬期)
アクセス:
西安観光の東線ツアーに組み込まれていて、有名な兵馬俑にも近い。でも、ツアーだと各観光スポットでの時間が限られているから、入浴するのは難しいかもしれない。
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個人で回るのも簡単。西安駅前の東側から緑色で306番の公共バス(兵馬俑行き)に乗る。西安から約30キロ。私が行った時はだいたい45分ぐらい華清池に到着した。運賃は4元。車掌が乗っているので「華清池」という文字をみせれば、降りる場所を教えてくれると思う。駅のもっと東側から出る兵馬俑行きのミニバスでも大丈夫。
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| 306番のバスは国内旅行の中国人乗客が多い |
冷房のなかったミニバス |
ただし、私が帰路に乗ったら運賃は306番のバスと同じくせに冷房が入っていないうえ、高速じゃなくて細かく停車しながら下道を走ったので1時間半ちかくかかった。ミニバスでも冷房付や高速道路を走っているのもある。個人で回る場合は兵馬俑などと組み合わせて1日観光するとちょうどいいような気がした。 |