らくだジャーナルTOPアジアの温泉目次>韓国・東莱温泉「虚心庁」
         
●韓国・東莱温泉「虚心庁」(ホシムチョン)
     
     

 一大健康ランドのようなところで、東莱温泉の中心になっている。釜山にある温泉施設ではたぶん一番日本人に知られていると思う。ホテル農心(旧東莱観光ホテル)の別館で、2階部分が通路でつながっている。温泉場の駅から歩いて10分弱。1階に入場券を売るコーナーがある。

 傍らにあるエスカレーターで3階に直行、改装工事中の通路を通りぬけて階段を上ると受付がある。『入場券を買うのは3階』と書いてあるガイドブックもあるので、入場券を1階で売っているのは改装中だけかもしれない。受付で入場券を渡してカギを受け取る。1つのカギでゲタ箱とロッカーに共通で利用できる。ロッカーはフルレングス。冬場にコートなどを着ていても十分入れられる大きさでマル。2002年11月に入った釜山の5湯のなかでは一番ロッカーが立派だった。

ホシムチョンの入場券の半券
  入湯券の半券
虚心庁の脱衣所

 タオル、アカスリのナイロンタオルは浴場入り口の棚に積んであり、好きなだけ自由に使える仕組み。館内着もあった(日本語でガウンと書いてある)。早速内部に入ると広く、高い天井はガラスのドーム状なので明るく開放感がある。人口のヤシの木を配し、トロピカルムードを演出している。風呂は普通の風呂(42度ぐらいのと45度ぐらいの)ほか、ヒノキ風呂、黄土風呂、露天風呂(熱いのとぬるめの2種)、イベント風呂(洞窟風呂だった)、寝湯、打たせ湯などさまざま。各浴槽の温度はデジタル表示になっている。ただ、お湯は無色無臭で、あまり浴感はなかった。ちょっとなめてみたら、それほど塩辛さはなく、かすかに金属がピリッとするような味がした。マグネシウムの含有量は韓国最大というから、そのせいかもしれない。

脱衣所というよりもスポーツクラブのロッカールームみたい。清潔で好感がもてた

 平日の昼間行ったが、それなりに込んでいた。多かったのは家族連れ。おばあちゃん、おかあさん、孫の3代でやってきたのかな、と思われる人もいた。若い女性同士で連れ立ってきている人もいたけど、どちらかといえば中高年中心。日本人も来るらしく、あちこちに日本語の表示がある。一部はロシア語の表示もあった。

 ここで一番不思議だったのは、カランの並んだ洗い場の正面におもむろに便器が置いてあり、「小便用」と表示があったこと。ついたてなどは一切ナシ。学校の教室にたとえると、カランの列が生徒の机みたいな感じで並んでいて、便器は教壇の位置にあった。こんなに注目を集めやすいところで利用する人はいるんだろうか? 韓国の温泉は裸で入るので日本に近い感じがしたけど、この便器のロケーションと開けっぴろげなところに外国を感じた。

 石鹸と歯磨きのチューブは洗い場にある。シャンプーは見当たらなかった。ドライヤーは脱衣所にある。

虚心庁の受付
4階にある受付。ここで日本語のパンフレットをもらった

  営業時間は5時半から21時。入湯料は8000ウォン(約800円)。アカスリは1万2000ウォン追加。地下鉄の初乗りが600ウォン(60円)という釜山の物価からしても、入湯料はかなり割高。2002年秋に釜山で入った5湯の中ではずばぬけて高かった。午前8時までは早朝割引で7000ウォンになる。ホテル農心宿泊者も割引があるそう。釜山の温泉施設の中では外国人観光客が一番多く訪れるとみられ、スタッフは外国人慣れしていて日本語の表示も多い。「言葉が不安だけど、韓国の温泉というものに入ってみたい」という人にはお勧め。

 東莱温泉自体は1000年の歴史があるというが、虚心庁は1988年に新たな源泉を4本掘り当て、91年に施設をオープンした。受付でもらった日本語のパンフレットによるとアルカリ性の弱食塩泉で湯温は45〜56度、1階にあった掲示では湯温は30〜48度と、情報が食い違っている。ちなみに1階の掲示によると、4本の各源泉の深度、湯温、主な成分などは以下の通り(主な成分の単位はppm)。

 住所は釜山市東莱区温泉洞212−12。電話は(051)555−1121。年中無休。

  深度 泉温 T-Solid Na Ca Mg
1号泉 220m 33.3−35.2 585 2.67 111 43.7 5.18
2号泉 175m 30.3−31.0 608 1.92 95 47.2 8.66
3号泉 230m 47.8−48.1 772 5.67 181 47.6 5.80
4号泉 280m 42.3−44.5 757 4.43 173 47.6 5.97

らくだジャーナルTOPアジアの温泉目次>韓国・東莱温泉「虚心庁」