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チェンマイ近郊にお住まいの新明天庵さんに連れて行ってもらった極楽湯で、チェンマイから80キロ近く北にあるチェンダオの町から西に5キロほど入ったワイルドライフ・リサーチ・ステーションのゲートすぐ手前の川原に湧いている。数年前まこの場所は川原に垂れ流し状態だったというが、現在ではコンクリート製の1人用浴槽が据え付けられ、青いパイプで湯が引かれている。傍らには自然にできたお湯だまりの浴槽と足湯状態になった一角もある。 |
| 無色透明湯の花ありの温泉がこんこんと湧いている |
なんともはや理想的な野天風呂があったもんだ。というのも、現地在住の温泉好き邦人が当局にかけあって許可をもらい、資材を運び込んで自分たちで配管して野天風呂に仕上げたのだという。タイのこんな田舎に来て日本人の「温泉愛」をひしひしと感じるとは思わなかった。
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私が行ったときは、チェンダオに住んでいるらしいおばちゃん4人が入浴中。入浴中といってもタイのこと、戸外で肌をみせるなんてことはない。みんな洋服を着たままで浴槽に入ったり、足湯につかりながらミニ洗面器で湯をすくって洋服の上から体にかけたりしている。洋服を着たままシャワーキャップをかぶったおばちゃんがとてもキュートだ。
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| 真ん中のおばちゃんは透明のシャワーキャップをかぶっている(左)。洋服のまま浴槽に入ってにっこり(右) |
コンクリートの浴槽は直径1.2メートルほどある丸いもので、要するに太目の土管といったところ。すごいのは下部に穴が開けられていて、フタをあければ浴槽ないの湯を排出できるようになっている。こうした野湯に置かれている浴槽というのは掃除のことまで考えないで溜め湯状態になっているものだと思っていたので、日本人らしい細やかな配慮に感心した。また、浴槽内にはちゃんと段も作られているのも日本風。
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お湯はちょっと熱めだ。冬場の気温が一番低い時期なら加水なしでも入れるかもしれないが、私の行った時期はちょっと苦しかった。幸い、川原に湧いているのは温泉だけじゃない。湧き水もあるそうで、パイプで源泉を引くときに湧き水も量を調節しながら加えられる仕組みになっているそうだ。それでも熱いので、ミニバケツを利用して川の水を2、3杯加えた。 |
| 源泉が当たる周辺は湯の花で白っぽくなっている |
無色透明の湯は、ごくうすい綿毛のような湯の花が混じっている。注意して観察しないと気づかないぐらいはかなげな湯の花だ。掃除をしている浴槽には湯の花はこびりついていないが、パイプからの湯が直接湯が注いでいる湯溜まりは、白い湯の花がこってりこびりつき、あたりがピンクぽい白に染まっている。サンカンペーンほど強くないとはいえ、タマゴ臭もある。肌へのあたりも柔らかでつるすべ感のある良質な湯だ。日本では見かけない全身真っ赤の赤トンボや、カラフルな蝶などが水辺に現れるのを見るのも楽しく、至福の一湯となった。
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この温泉、もともとは川の対岸にあるカレン族の部落で洗濯などに利用しているぐらいだったらしい。現在では青いパイプで川を渡って部落内に温泉を引いている。
また、リサーチ・ステーションに以前いた研究員が、泉源から数十メートル離れたところにあるセンター敷地内の浴槽が利用していたそうで、そちらの浴槽も見学&入浴した。こちらはお湯を引いている分、少しぬるめになっている(浴槽の上には源泉槽のようなものがあったので、こちらにも別の泉源があるのかもしれないが)。こちらは最近は誰も使っていないのか、内部はぬるぬるだった。リサーチ・ステーション内には公衆トイレがあり、ゲートの係官に断って着替えに利用させてもらった。
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| 以前使われていた浴槽。上にあるのは源泉槽かも |
公共交通機関で行くと、チェンマイからバスまたはソンテウでチェンダオの町まで出て、そこからの5キロを自力で往復しなくてはならない。チェンマイかチェンダオでバイクを借りて行くことは可能。しかし、チェンダオの町を離れてしまうと途中には道を聞けるようなところはほとんどないので、チェンダオを出発する前に場所を確認することが必要。
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